郵政公社の記事について

先日の新聞記事の中に 3年前から郵政公社が取り組んでいる
トヨタ生産方式の定着状況についての記事があり読みながら
いろいろと考えるところがありましたので感じたことをブログに
投稿させて頂こうと思います。

記事によりますと3年前に導入されたトヨタ生産方式を倣って
一部に導入された業務方式を公社が順次拡大し今では多くの
主要郵便局で採用されている。その定着状況についてトヨタの
方が評価され報告書を上げられていた。その内容は余りにも
酷い状況で,真剣味のなさに怒りを通り越して呆れ・気の毒に
なってしまうとか・・・
これに対し,各郵便局長からの内部報告は順調に改善・改革が
進んでいるというようなものだったとのこと
また,実際に働かれている方々からは トヨタ式への反発・批判が
相次いで起こっており現場は混乱しているとのこと

少し整理しますと
  (1)トヨタの方からの非常に厳しい定着状況の報告
  (2)(1)に反して郵政省内部での報告は順調と報告されていたこと
  (3)現場では 新しい仕事のやり方に抵抗・混乱があるとのこと

この記事についてはいろんな想いを感ぜざるを得ませんでした。
まず,(1)(3)の報告が正確な現状で(2)は捏造された報告の様に
推察されますね。これは,最近の学校の「いじめ」事件にも
見られますが自分達の保身を優先してしまい報告を歪めるものの
様に思われます。恐らく,どの組織のどの階層にも見られる現象でしょうか。
次に(1)(3)についてですが私の知る限りトヨタ生産方式というのは
手法から入ろうとしても決して定着するようなものでは 無い様に思われます。
私の知っている会社でも取り組んでおりますが トヨタ生産方式導入の
成否は私は組織の危機感ではないかと思っております。
具体的には 経営者も現場も含め危機感(会社存亡,倒産による失業等)が
醸成されていない職場に導入しようとしても今回の記事のように
空中分解してしまうのがオチの様に思われます。
「何だかんだ言っても 自分達の職場が傾きそうになれば 国が,政治が
税金で何とかしてくれるに違いない」という考え方がベースの組織に
定着するような代物とはとても思えません。
そう考えると 郵政公社の場合は経営者,現場郵便局長,従業員全員の
意識改革から手をつけないと どうにも前に進めないように思われます。


同じカテゴリー(ニュースから感じたこと)の記事

この記事へのコメント
この国こそ、それに当てはまると思います。

財政問題なんか、民間の、特に個人事業主ならとっくに夜逃げしている状況なのに責任の所在がはっきりせず関係者の生活も保障されている。
結果、つけは国民から(関係者も国民ではありますが)とろうとしている。

年金問題だって、破綻するとわかっていても集め続ける。

国だって一つの事業と考えれば、成果が重要であり、結果が出なければ責任は事業主にかかるはず。なのにとらずに体裁だけを下の人が取繕う。

この国こそ危機感が無いのでは?
Posted by yokoi at 2006年11月02日 07:25
yokoiさんへ そうですね 国も地方も借金だらけ
そして責任の所在は全くわからないまま税金で
穴埋めされていく この繰り返しでしたよね
でも,今回の郵政公社の問題のように公務員体質に
染まりきった組織を変革するのは並みのことではないと
思われます。では どうするかですが
私には小泉さんや竹中さんがやってきた改革(郵政民営化など)を
続けていくしか無い様に思われます。長所短所はあるにせよ
電電公社・国鉄・タバコの事業民営化は一応の成果だと思われます
民間で出来ることは極限まで民営化して 公務員を必要最小限に
減らさないといけないのでしょうね
その過程で公務員を特権階級とせずスト権も与えるけど
経済の論理で合理化し,リストラも経営者の判断と責任で
やれる様にしなくてはいけないのでしょうね・・・
新政権に期待です・・・
Posted by kaientai at 2006年11月02日 14:10
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
郵政公社の記事について
    コメント(2)