改革と革新は異なる(2)

日本経営品質賞アセスメント基準書から 以下引用です
こうした風土の組織が問題に取り組もうとしても,「以前から
そういうことになっている」「そういうものだから仕方がない」
「説明する必要はない」「そんなことは考えなくても良い」という,
あまり根拠のない主張に阻まれてしまいます。
深い議論が必要であるにも関わらず,対話を深めるための論理を
曖昧にし,話し合っても論点が噛み合わなかったり,
詭弁の応酬になり,一向に解決の糸口が見えてこないのではないでしょうか。
こうした根源的な問題に手をつけられない状態を作りだしているのが,
組織の思考様式(メンタルモデル)や支配理論(ドミナントロジック)と
呼ばれるものです。組織が顧客価値を高めようとした時に,
必ずこの思考様式や支配理論と立ち向かい,それを打破して
いかなければなりません。
経営品質向上プログラムが目的としている「卓越した経営」とは
一時的な業績の向上という成果を得ることではありません。
過去の成功体験や保守的な思考によって知らず知らずの
うちに陥っている組織の思考様式や支配理論に気付き,

それを新たな見方・考え方・行動様式に変わっていくことで
継続的な革新が内発的に起こる状態を創り出そうということなのです。
そうすることでより高い顧客価値を創造し続けることが
可能になるのです。このような一連のプロセスを経営革新と呼んでいます。

以前のブログでもご紹介した事があったかも知れませんが
私が以前,受講した講習の中で講師がセブンイレブンの会長
鈴木敏文さんを経営者として「ただものではない」と評していました。
その理由は何かというと 役員会議の場での発言の中で
ある種の発言がされると鈴木さんは烈火の如く怒られるそうです。
それは何かというと”過去の成功体験から意見が発せられる”時
だそうです。セブンイレブンの様な大企業の役員ともなれば
皆さん華々しい成功体験をお持ちの筈です。では,何故 鈴木さんは
怒るのか? それは過去の延長線上に未来の成功はないと
考えられているからだそうです。私もこの話を聞いて凄いと思いました。
これって成功体験を沢山持たれている方ほど出来ないことなのでは
ないのでしょうか?若い時に大成功をして晩年に汚点を残された人生を
送られた方って非常に多いような気が致します。彼らは恐らく
この失敗を踏まれた方達なのではないでしょうか?
そういう意味で鈴木さんを その講師の方はただ者ではないと言われた
のであろうと思いました。


同じカテゴリー(経営,経営品質)の記事
リーダーシップ
リーダーシップ(2009-07-10 08:08)

社会との調和
社会との調和(2009-07-03 08:08)

社員重視
社員重視(2009-06-30 08:08)

独自能力
独自能力(2009-06-28 08:08)

この記事へのコメント
こんにちは
そういえば、織田信長も一度やった戦術は使わなかったと聞いています。
以前上手くいったからと言って今度も上手くいくとは限りませんね。
でもそれってとても勇気のいる事かもしれませんね。

確か?ミサワホームだったと思いますが
失敗談だけで本を出していたような?

自分も喫茶店を始めるにあたり、不二家の事件は良い勉強になります。
て?規模が違いすぎますね。

追伸
よく、「自分は人のやらない事をして成功した」という方が居ますが
それはあんたの運が良かったからと しか225は思います。
同じように人のやらない事をして失敗した人の方が多いはずですから
残念?
Posted by しか225 at 2007年02月09日 12:52
しかさん おはようございます
織田信長も一度使った戦術を使わなかったんですか?
なるほど・・・

喫茶店楽しみですね?
会社の規模って いい会社の条件には
ならないと思いますよ
頑張って下さい
Posted by kaientai at 2007年02月10日 08:11
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
改革と革新は異なる(2)
    コメント(2)