価値革新(1)

岡本正あき氏 経営品質賞入門からの引用です

チャン・キムという経営学者は5年間,収入,利益とも高成長の企業と,
業績がそれほど良好でない企業とを調査した。そして,この2つの業績
格差は何によるのかを対比した。株式の公開・非公開,業界そのものの成長率,
ベンチャー型と伝統企業,経営者の年齢等々を比較した。
だがこのうちのどの要素も系統的に関連していないことがわかった。
高成長は組織の大小を問わず,ハイテクやローテクも,新規企業も
既存企業も,非公開企業も公開企業も,そしてどこの国籍かなどとは
無関係に達成されている。一貫して関係していたのは,2つの企業
グループの幹部が戦略について”考える姿勢”であった。
企業幹部に面接する際,キムたちは彼らの戦略的な行動と
その背景にある考え方を説明してくれるように頼んだ。
これによって5つの次元を理解することができた。面接の内容分析に
表れたものにキムたちは衝撃を受けた。業種を問わず,高成長企業の
幹部は例外なく,価値革新を語っていた。対して,低成長企業の幹部は,
既成の戦略路線に沿って考えていた。
加えて,キムらは約百社の新事業を調査研究することにより,企業の
収入・利益の両方の成長に対する価値革新の影響を定量化することが
出来た。既存路線の拡張,つまり部分的改良は,新事業の86%を
占めていたが,総収入は62%,総利益ではわずか39%しか貢献して
いなかった。残りの14%の新事業が,つまり,真の価値革新が,
総収入の38%,総利益の61%の貢献をしていたことがわかった。

この節は随分と長くなってしまいそうですので,今日は此処までと
させて頂こうと思います。
今日,ご紹介させて頂いた中でのポイントはやはり太線でも
強調させて頂いた 幹部の考える姿勢だと思います。
企業に取って経営者の(考え方)が占めるウェートは非常に
大きいのだと思わずにはいられませんね。
次回は 文中にあるキムさん達が気付いた5つの次元について
中心にご紹介させて頂きたく思います。これは,結構 面白い話だと
思いますよ・・・ お楽しみに!


同じカテゴリー(経営,経営品質)の記事
リーダーシップ
リーダーシップ(2009-07-10 08:08)

社会との調和
社会との調和(2009-07-03 08:08)

社員重視
社員重視(2009-06-30 08:08)

独自能力
独自能力(2009-06-28 08:08)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
価値革新(1)
    コメント(0)