伊藤元重教授講演からの気付き(4)

今日は日本経済の活性化についてです
自動車を初めとした製造業の日本企業の競争力には定評があります
これに対し非製造業の生産性は世界的な競争力に程遠いものだそうです
(確かに そうなのでしょうね・・)
教授曰く,特に低い分野として 公共部門,医療部門,農業部門他を
上げておられました。
公共部門の生産性の低さは確かに目を覆いたくなるものですね
以前もブログで紹介させて頂いた某事務所の酷い状況は
呆れるのを通り越して悲しくなってしまいました。
この公共部門の生産性にメスを入れるのは郵政民営化に代表される
民営化の推進だそうです。特に教授曰く 郵政民営化に反対する人の
気が知れないと エゴ以外の何ものでもない と仰ってられました。
(個人的にも私 全く同感です)
続いて医療部門 こちらも世界的なレベルに程遠いようです
公共部門と医療部門 何か似ているものがありそうですね
携わっている人たちが業界の公共性を建前に 実は自分達の
既得権を護ることに腐心し逆に生産性を落とし 社会の重荷に
なってしまっているような気が致します。
これらに対して 我々は彼らの詭弁を見抜く眼力をもたねば
ならないのかもしれませんね

教授の講演に話を戻しますと世界的な競争力を持つ製造業の
日本経済に占める割合は20%だそうです。そして
「私はこれを悲観しているのではなく 将来性を感じている」と
言われていました。何故って生産性の高い部門の生産性を
より高めるよりも生産性の低い部門の生産性を上げることの
方が遥かに容易で効果(80%を占めていますから)があるからそうです。
要は、日本経済は この生産性の低い部門の生産性を高めることで
まだまだ将来性のある経済であるということです。
非常に説得力のあるお話と 私には聴くことができました。
さて そこから察するに本当に変えないといけないのは
政治の仕組みなのかもしれませんね


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この記事へのコメント
今回読ませていただいて思ったことは、3つあります。
一つ目は、今回の日本の郵政民営化は2003年日米投資イニシアチブで小泉さんがブッシュさんにした約束事の中のひとつだったこと。
二つ目は、現在の日本は知識型産業が80%を占めているということ。
三つ目は、底上げは、内部だけならいいけれども、競争相手がいるところでは、まずいやり方で、競争相手がいるフィールドでは強いものを伸ばさないといけないということ。
この3点についてどうなっているのかな?と疑問を感じました。もう少し詳しくわかりましたら教えてください。よろしくお願いします。
Posted by 鈴木しゅんじ at 2007年03月23日 16:03
鈴木さん こんばんは
う~ん 私には難しすぎるご質問のように思えますが
私なりの感覚で応えさせて頂けば(かなりピントボケしてる
ような気もしますが・・・)

一つ目 ブッシュさんとの約束はされたようですね
でも,小泉さんは党内に自分の抵抗勢力を作りましたが
米国とは出来る限り円滑な関係作りに腐心してましたよね
これは日本の政局において米国の影響力が強い状況を
熟知されていた上での政治家らしい判断の結果だったのかなと
私は推察しております つまり,自分の信念にブッシュの
お墨付きを得て 国民の世論を得て 当時の政局からは
奇跡とさえ言われた郵政民営化を実現させたように思えております
ですから郵政民営化を実現させるためのブッシュ大統領との合意で
あったように私には思え,ブッシュ大統領との約束があったから
郵政を変革しようとしたのではないのでしょうか
公共部門は民間部門に比べ どうしても生産性は低くならざるを
えないので経済を活性化させる為には民営化できる分野は民営化
するのが常套手段と考えてられたのでしょうか

二つ目 ごめんなさい 全く知識不足で・・・
知識型産業って 言葉は良く耳にしますが具体的には 
どの様な産業を指しておられるのでしょうか?
製造業は知識型産業ではないのでしょうか?
不勉強で申し訳ありません

三つ目 公共部門,農業部門,医療部門等に共通する歴史は
保護されている分野なんですよね
保護されると淘汰が進まず弱い企業も残ります
すると保護するために弱い企業に照準を合わせた規制を作ります
一時期の金融部門がそうですね
淘汰が進まないので社内での革新が起きず ますます
井の中の蛙 大海を知らずになって競争力を失っていきます

すみません まだまだ書き足らないのですが・・・
いずれまた・・
Posted by kaientai at 2007年03月23日 23:34
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