日本に名をのこす者に・・ 姉・乙女の想い

海援隊

2008年01月17日 08:08


以下 司馬遼太郎さんの竜馬がゆくより引用

見放されたのである。もともと寺子屋の師匠といえばなかば世過ぎで
教えているのだが,その師匠からも見はなされたとすると,もはや
家門の恥辱といってよかった。この時だけは父の八平も長嘆して,
「えらい子が出来たものじゃ。この子はついに坂本家の廃れ者になるか」
兄の権平も苦い顔をしていたが,乙女だけはくすくすと笑い,
「いいえ竜馬は左様な廃れ者になりませぬ。ひょっとすると土佐はおろか,
日本に名をのこすものになるかもしれませぬ。」
坂本は少年時代,家族からも近所の人たちからも見放されておりましたが
一つ上の姉・乙女のみが坂本の可能性を信じ 武術・学問の師匠となり
超スパルタ教育を施したようです
成人後,日本を舞台に大活躍をする坂本は,この姉を特に慕い
長文からなる手紙を何通も残しております
その後の坂本の活躍も この姉なくしてはなかったのかもしれません


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